制御工学においてブロック線図はよく出てきます。しかしながらブロック線図はほとんど学習することなく,ラプラス変換や安定性に関しての内容に進みます。そこで,ブロック線図に関して例題を豊富に用意しました。この例題を解くことによって,少しでもブロック線図に関して理解が進むとよいと思っています。
ブロック線図は図のように基本的に,入力 → 要素 → 出力となっており,要素は微分方程式をラプラス変換したものになっています。微分方程式はラプラス変換されると代数計算ができ,四則演算が簡単にできます。高校生のときに習った微分方程式は難解でしたが,ラプラス変換を教えてもらっていたら,どんなに楽だったことか。
このラプラス変換された入力→出力の関係である,各要素を一つにまとめ伝達関数とすると,入力に対する,出力の挙動が分かり,安定性などが計算できます。システムの動作や安定性を数学的に判断するため,ブロック線図を図のように一つにまとめます。
このような,ブロック線図を一つにまとめる操作は,多くの制御工学の本に出ていますが,例題が少なく,多くの人が理解できません。このようなことを少しでも減らし,理解向上のためにこの本を作成しました。
この本では、5つの要素を持つブロック線図について解説しています。
(式などが見られない現象が、まだあるようですので、リフロー形式をやめて、固定形式にしました。)
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