数学や物理学では不可解な数である「虚数」が登場します。多くの人は虚数という“数”らしきものに出会って何となく奇妙に思えたり、不思議に感じたりするものです。
何しろ、二乗して負になる数は実数の世界をいくらキョロキョロ見回しても、どこにも存在しないからです。このことを真面目に考えて行くと迷路に迷い込んでしまい、そこからは決して抜け出せないように思えてきます。
世の中に出回っている数学の解説書や科学書を読んでも分かったようで分からないような感じの方も多いのではないでしょうか。
本書は、そのような読者のために、これまでとはまったく違った「自然類推法」を採用して、読者が十分納得いくよう虚数の意味を徹底的に解説しています。その手法は、自然のやり方を自然の方法で考えるというとてもシンプルな方法です。
これによって、読者は新しい理解の道が開かれ、難解な虚数の意味を容易に理解できるようになります。ぜひ、あなたも新しい知的探求冒険に挑戦してみてください。本書は以下の目次で構成されています。
前書き
1・0 栄冠は探究心のある人に
1・1 虚数が現れた経緯
1・2 回転という着想
1・3 掛けるとは引き伸ばす操作である
1・4 虚数は大きさを持たない
1・5 虚数は回転演算子だ
1・6 虚数は人為的操作によって現れた
1・7 虚数の立場になる
1・8 虚数指数を翻訳する
1・9 数学史上最も美しい等式
1・10 指数ワープ宇宙船とは
1・11 地上(π/2)iのを曲げていく
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