南米ペルー原産のマカ(Lepidium Meyenii)はハーブやサプリメントとしておなじみの存在となりました。
ただし、マカは日本での栽培は難しく、独自のノウハウが必要でした。
その栽培ノウハウをベースに家庭菜園レベルでも楽しめるマカ栽培法を記したのが本書です。
※なお本書はPDFファイルを変換したためパソコンなど大きな画面でお読みいただくことを推奨します。
(スマートフォンなど小さな画面のものでは読みにくいためご注意ください)
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はじめに、終わりに、から一部抜粋
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日本においてマカの栽培が始まったのは1990年代からと思われる。しかし日本の環境と原産地のペルー高地の環境が異なるためその多くの試みが失敗に終わっていた。筆者が栽培実験を始めた時もわずかな成功事例があるのみでその情報も企業秘密と言うこともありほとんどゼロからのスタートであった。文献も少なく学術論文レベルのものを除けばインターネット上で見られる情報のほとんど全ては誇張を含んだ誤りが多く、結局は自らの栽培実験の経験をフィードバックするしかなかった。
もちろん原理的には原産地と同じ環境を再現すれば栽培は可能である。具体的にはグロースチャンバーやビニールハウスなどの隔離環境で栽培を行い、気温や病害虫のコントロールを行えばよいのである。だが、そうした方法はコストを度外視した現実性を欠いたものであることも確かで事業化には大きなギャップがあった。そして何より一般の人がマカの栽培を楽しむにはビニールハウスやガラスハウスが必須と言うのでは敷居が高いと言わざるを得ない。マカ栽培の事業化や一般化には家庭菜園レベルで実現できるような低コストで簡易な方法の確立が必要であり、試行錯誤の末にようやく現在の栽培方法にたどりついた。まだまだ改良する部分や未知の部分も少なくないと思われるが当初の目的には達する水準での栽培方法は確立できたと思う。
本書の構成としては、マカに関する基本的な情報は第1部に、より具体的な日本での栽培ノウハウは第2部に記した。既にマカに関してある程度の知識があれば、第2部の栽培法から読み進めていただいても全く問題はない。画像についてはあえて悪い例や失敗例も選んだので他山の石としてほしい。特に試行錯誤していた段階の写真も多いため(中略)その点は誤解がないように注意してほしい。また若干ではあるが交配や品種改良についての記述も第3部として追記した。
現在、筆者はライフワークの挑戦のためマカの栽培には関わっていない。だが逆にそのことが本書を出版する動機になったのも事実である。知識がただ消えゆくのを眺めているよりも、それを遺すことを望んだからだ。本書の内容を理解すれば、日本でマカの栽培をすることはもはや難しくはないだろう。あとは読者自らが実行するのみである。
ただ、私の手元には数世代の継代を行ったマカの種子がまだ残っている。日本の環境で選択・淘汰をした系統であるので害虫にさえ気をつければ比較的簡単に栽培できると思うものである。(中略)この種子を用いてマカの栽培を行ってみたいと思う方は筆者まで電子メール(本文末に記載)にて連絡をいただければと思う。数に限りがあるためご要望にお応えできない時はご容赦を願いたい。
本書が読者諸兄の道標となれば著者の望外の幸せである。
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