私は京都・祇園を訪れるたびに、日差しと町家がつくり出す陰影、それを背
景に舞妓の様式美(季節の移ろい、時節の花があしらわれた着物や帯、さりげ
ない芳香)が織りなす馥郁とした古都の情緒に浸れます。ちなみに舞妓の髪を
彩る簪は、月に1 本づつ13 種類(1 本多いのは正月の稲穂)あり、繊細な季節
の移ろいをシンボル化し、現しています。
「舞妓つれづれ」はこれで三作目~一写入魂~いよいよ佳境に入ります。前
述のように舞妓様式の一面には「自然に調和する備え」ともいうべきものがあ
ります。また日頃の修業・鍛錬の成果でしょうか、舞妓域を離れた異質な地域・
場所でも舞妓としての基本的な有り方を保持し、凛として変わることはありま
せん。一方、オフの時のように普段は見られない芸舞妓の表情や微妙な違和感・
コントラストを読者諸氏に楽しんでいただけることも拙著の意図し期待する一
つであります。
プロフィール:
宮内 勝廣(みやうち かつひろ)
1949 年千葉県生まれ。1995 年から各種フォトコンに応募、2000 年前後から
京都の芸舞妓撮影のほか、欧米はじめ諸国を旅行。
(個展) 2005 年写真展・写真集「祝祭のトポス ベネチア/ニース」、’12 年
写真展「チュニス~青の眩惑」’15 写真展「舞妓つれづれ」’14 ~’16 年パリ・
ジャパンエキスポに芸舞妓作品を出品。
<所属> 日本写真協会(PSJ)、東京写真研究会、二科会千葉支部
( 賞歴 ) 二科会写真部二科賞(2007)、同写真弘社賞(’09)、入選 2 回、日本
写真家協会(JPS)展入選 3 回、「写真の日」写真展 2015 写真弘社賞、第101
回研展富士フイルムイメージングシステムズ賞(’16)他。
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