日ハムを44年ぶりの日本一に導いた立役者、ご存じ大谷翔平は「二刀流」が立看板だ。投打いずれも抜群の逸材で、大リーグはいつか、と巷は騒がしい。
ところで、「二刀流」は剣術や野球ばかりじゃないぞ、翻訳にも「二刀流」があるぞ、と唱える書物が登場しました。題して「グローバル・エイジのスキル 二刀流翻訳術」。著者はクラウドソーシングの老舗、ランサーズ最高齢の翻訳家で、60年の軌跡を語りながら、日本語と英語を太刀と脇差しに喩えて「二刀を等しく操る術」を伝受する注目の一書。
言葉と文化の絡みから語り起こし、生きた英語を身につける知恵、日本語の醍醐味と妙味をいかに「二刀流翻訳」に活かすか、などなど、若い翻訳家たちには眼から鱗の手引き書です。
「雪国」の訳者サイデンステッカー氏との交流、ハムレットの有名な台詞の解釈など、興味深いエピソードにあふれる本書は、並みの英語学習のハウツーものにとどまらず、軽妙な語り口で翻訳という仕事の本質をえぐり出します。
これから翻訳を志す人々には格好の入門書といえるでしょう。
Este sitio es seguro
Usted está en un sitio seguro, habilitado para SSL. Todas nuestras fuentes son constantemente verificadas.